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富士山頂浅間大社奥宮建設工事(3年間の歩み)

以前の建物は、明治35年に建てられました。

まだ重機などない時代ですから、当時の苦労を偲びながらの工事となりました。

3年間の歩みをまとめましたのでご覧下さい。

平成27年富士山頂浅間大社奥宮建設工事(本殿)
平成26年富士山頂浅間大社奥宮建設工事(拝殿)
平成25年富士山頂浅間大社奥宮建設工事(社務所)

富士山頂浅間大社奥宮建設工事(本殿)

最後の工事は本殿になりますが、以前の建物は明治35年に建てられたとのことで、今みたいに重機はありませんので、ゴウリキの方たちが担いで上げたため、材料の長さが長くて6尺だったそうです。

110年経過している建物でしたので、これから建設予定の富士山文化遺産センターに一部が展示されるとのことです。

本殿は12坪ですが内部の全てが化粧材になっており、天井は秋田杉の格天井に仕上げてあります。

この本殿の中には大正時代に宮大工が造られた総ケヤキ造りの洞がしまわれ祭られているそうです。

大人10人ほどで移動させたほどの重たい物で、軽トラックの荷台に乗るぐらいの神輿ほどとの事。

8月17日に上棟式がとり行われ、9月20日にはこれに携わる全ての人が下山され工事完了となりました。

富士山頂浅間大社奥宮建設工事(拝殿)

翌年の平成26年の工事は平屋のL型で、約45坪の拝殿と控え室です。富士山の頂上の建物は積雪や強風に耐えるため、平屋で高さもなるべく低くしてあり、特徴的なのは軒先まで石積みをしてあることです。

前回の社務所の場合は以前使われていた石があったため、それを石職人さんが加工して納めましたが、今回は下界から石だけで150トン揚げたそうです。これだけでも運賃は相当掛かっていると思います。

材木の方は27rrfほどで前回の社務所よりも少ない量ですが、拝殿ということで化粧材が多く、大黒柱に吉野桧3mの8寸角が2本納品しました。他の柱は全て5寸角で通常の住宅の柱よりも太く、大きな梁材を支えるのに充分な頑強な造りになっていることがわかります。

富士山頂浅間大社奥宮建設工事(社務所)

3ヵ年計画の平成25年の工事は、平屋の社務所の約35坪からはじまりました。

8月16日に建て方を行い、9月20日に工事が終了して職人さんたちは下山したそうです。

弊社からは約33rrf(立米)の材料を大工さんの作業場に納品しました。

大工さんが加工した材料、そのまま使う材料に分け、業者の方が富士山5合目までトラックで運び、そこから富士山荷揚げ専用のブルトーザーで何回かに分けて運んだそうです。

大きい梁桁のサイズは18尺x1尺5寸巾X8寸厚の材で、ブルトーザーに2本しか一度に積めなかったそうです。

運賃はもしかしたら材料費よりも高いため、こちらも日本一の金額と思います。